ペットの高齢について考える(4)

心臓病について
心臓は、血液を全身に送り出すポンプです。このポンプ機能が衰えると、体液の循環に支障をきたし、血圧上昇や組織の浮腫、肝臓、腎臓、腸・肺など全身の機能障害を引き起こします。
心臓病は進行しないと症状が出にくいため、飼い主さんが気づくときには、すでに症状が進行している事も少なくありません。
以下のような症状のある場合は、心臓病の兆候かもしれません。
・ 興奮したり運動したりすると咳が出たり、息切れを起こしたりする。
・ なんだか元気がない、寝てばかりいるようになった。
・ 明け方に咳をするようになった。
特に7才以上の小型犬種では、加齢性の心臓弁膜症疾患が多くみられます。
猫の場合は心筋症と呼ばれる心臓病が多く、聴診では異常が発見できない場合があります。
心臓病の検査は、必要に応じて様々な検査を組み合わせて行います。
問診     : ペットの症状や行動などをお聞ききします。
聴診     : 心音や呼吸音の異常をチェックします。
身体検査   : 全身状態をチェックします。
レントゲン検査: 心臓の形や大きさなどを検査します。また、心臓病と関連のある肺や気
管などの状態を検査します。
超音波検査  : 心臓の内部の状態や心臓の動きを調べます。
心電図検査  : 心拍数や心調律を検査して不整脈の有無を診断します。
血液検査   : 心臓がほかに影響をあたえていないか、また、併発疾患がないかをチェックします。
血圧測定   : 血圧が上がりすぎていないかチェックします。
進行してしまった心臓病を治すことは困難です。
そのため定期的な健康診断や心臓病検診で早期発見・早期治療することが大切となります。
動物薬の会社のDSファーマアニマルヘルス株式会社のHPで
”愛犬が慢性心不全と診断されたペットオーナーに”というコーナーに
わかりやすい動画があります。
ぜひ、ご覧ください。
http://www.petful-life.jp/sickness/shinfuzen/index.html