牛乳を犬や猫に与えてもいいですか?

まずは、犬、猫、牛、人の母乳の組成から、
総蛋白(g)          犬:7.5  猫:7.5  牛:3.3  人:1.6
総脂肪(g)          犬:9.5  猫:8.6  牛:3.5  人:3.8
糖分(g)(ほとんどが乳糖)  犬:3.4  猫:4.0  牛:5.0  人:7.0
カルシウム(mg)      犬:240 猫:180  牛:115 人:25.5
エネルギー(kcal/100ml) 犬:146 猫:120  牛:74  人:61
誕生時から体重が
2倍になるまでの日数(日) 犬:9  猫:9.5  牛:47  人:180
※様々な動物の母乳の栄養価と成長速度の比較
小動物の臨床栄養学第4版(学窓社)より
これをみると、犬や猫はその新生児の速い成長速度を支えるため非常に
栄養価の高い母乳であることがわかります。よって、成長期の犬や猫に
とって、牛乳は栄養価が低すぎということになります。
また、犬猫は、乳糖を分解する酵素・ラクターゼが不足するためうまく
消化できず、下痢を起こす子がいること。
また、牛乳が食物アレルギーの原因となることがあり、かゆみや下痢を
引き起こす子もいます。
上記のような理由から、犬・猫には牛乳は薦められていません。
実際は、「うちの子は牛乳をよくあげているけど、問題ない。」と聞く事は
ありますが、犬用、猫用のミルクの方が理想的です。もし、牛乳を与える
場合は、かゆみや便がゆるいといった症状に注意してください。