ワンちゃん、猫ちゃんの毛の生え際を観察しましょう。
「もう寒くなってきたし、ノミやマダニの予防は必要ない。」
と思われ方も多いですね。
ですが・・・・・
ここ最近、ノミをつけてくる動物が何頭か来院しました。
被毛をわけてみると、
被毛の根元に砂のような黒い粒々があったら、
それを濡らしたティッシュペパーなどに上に置いてみましょう。
もし、血液成分が滲みでて赤くなるとノミの糞の可能性があります。
これは診察台におちていたノミの糞と卵です。
ちなみに上の写真の1頭は、家の中だけで飼っていて、1年以上動物病院にもト
リミングにも行ったことがなく、過去にノミの寄生したことのない猫です。
おそらく、人が運んだのかもしれません。
そして、ノミの糞があるということは、
その子の環境ですでにノミが繁殖している可能性があります。
ノミは、気温13℃以上あれば活発化します。
犬や猫に寄生したノミの成虫は、24-48時間後に産卵をはじめます。
ノミの雌は、1日に20-30個の卵を産みます。
卵が成虫になるまでのスピードは、最短で12日、最長で約180日です。
卵は体から落下して、ペットの寝床やカーペット、畳などでふ化。成虫となり、
再びペットに寄生します。そしてその成虫がまた卵を産み落とし・・・。
もし、環境中でノミの繁殖が成立したとき、バルサンを噴霧したらいいと考えている方も多いですが、
バルサンは、成虫にしか効果がないということです。
よって、外気温13℃以上のときは、予防的にノミ駆除剤使用することをお薦めします。
また、いちど環境中にノミが散った場合は、半年以上継続してノミ駆除剤を続けることをお薦め
します。
犬や猫の寄生虫の生態がよくわかる、ドキュメンタリームービーがあります。
寄生虫の生態は複雑なので、見てみると面白いと思います。
http://www.bayer-pet.jp/pet/movie/dog/
動物用薬品のバイエル薬品会社のHP
この中の、愛犬の身近な寄生虫と感染症「ノミと瓜実条虫」をご覧ください。
@院長