バランスのよい食生活を!

動物たちは一生の間に様々なライフステージを経験します。
動物たちを健康で長生きさせるためには、年齢期や生理状態(維持期・繁殖期・成長期・高齢期など)に応じて
最適な栄養を必要な分を満たす食餌を与える、栄養管理が大切です。

最近は沢山のペットフードがありますよね。
私たちが扱っている療法食も毎月のように新しい種類が追加されたり、
別のメーカーさんが新しいフードを出したりと覚えるのも追いつかないほどです。
私が初めて犬を飼い始めた小学生の頃は、今ほど種類もなく犬を飼っている人たちは
ホームセンターに並ぶ「○ディグリー○ャム」や「愛犬○○」などを与えていたように思います。
昔よりも動物たちの寿命が延びた理由によく「食餌がよくなった」からと言われていますが
本当にその通りだと思います。
私が保育園に通っていた時、友達のうちではネコちゃんたちには
白米にお味噌汁をかけたいわゆる「ねこまんま」を与えていました。
ネコちゃんを飼っているお家なら普通にあげていたように感じます。
私もその当時は何も疑問に思っていませんでした。
「ネコってねこまんまあげるもの」という感覚でした。
しかし、最近ではあまり聞かなくなりました。
おやつや副食的に人の食べ物をあげる方はいますが、
多くの方は主にペットフードをあげています。
ペットショップにも選びきれないほどの種類が置かれています。

飼い主さんの食餌に対する意識は高くはなっていますが、
時々、初診で子犬をペットショップで飼ってきて、フードの他にカルシウムのサプリメントを一緒に与えているという方がいます。
成長期には成犬の時期よりもカルシウムなどのミネラルの要求量が増えますが、
この時期の子犬は体の機能も未熟なため過剰に摂取した分も吸収してしまいます。
よって、高カルシウム食を与えていると、体や骨の発達に悪影響を及ぼします。
また、成長期だからとフードを与えすぎてしまうと「脂肪細胞」の数が増え、将来的に太りやすくなります。
「どのメーカーがいい!」とは言えないのですが、
どんなメーカーであっても、その子の「ライフステージ」にあったものを与えるようにしなくてはいけません。
「大は小を兼ねる」とは言いますが、なんでも多く与えれば体にいいわけではありません。
「バランスが大切」です。

可愛くてついつい、おやつなどいろんなものをあげてしまいがちですが、
時々、今どんなものをどのくらい与えているかなどを見直してみてもいいかもしれませんね(^^)
少し少しのつもりが沢山あげていたなんてこともあると思いますので。(^^)