狂犬病という感染症

春なり、ぞくぞくとわんちゃん達が狂犬病予防注射の接種に来院しています(^^)
それに加えノミダニ、フィラリア症も予防時期に入ってきますので、お忘れずに!

 

 

先日ノルウェー人女性が狂犬病で亡くなったという記事を目にしました。
記事を読んでいくと、決して他人事ではないことだと強く感じました。

 

 

長くなりますが、みなさんにも知ってもらいたいと思ったので
記事全文を載せます

 

休暇で訪れていたフィリピンで、
24歳のノルウェー人女性が助けた子犬にかまれ、狂犬病により今週亡くなった。
遺族が9日夜に明らかにした。
ノルウェーの病院に勤務していたビルギッタ・カレスタッド(Birgitte Kallestad)さんは2月、
友人たちと休暇で訪れていたフィリピンでオートバイに乗っていた際、道端で「寄る辺のない」子犬を発見。
カレスタッドさんの遺族は9日、「ビルギッタは子犬をかごの中に入れて連れ帰った。
体を洗ってあげ、世話をすると、うれしいことに子犬は回復し始めた。
滞在先のリゾート施設の庭で子犬と一緒に遊んでいた」と説明。
「その後しばらくすると、子犬は他の子犬がそうするように、
ビルギッタたちをかもうとし始め、一緒に遊んでいる最中に彼女たちの指をかんだ」と述べた。
カレスタッドさんは帰国後、体調を崩し、自身が勤める病院で集中治療を受けた。
だが6日夜、この病院でカレスタッドさんは息を引き取ったという。
遺族によると、カレスタッドさんと友人らのグループは誰も狂犬病の予防ワクチンを接種していなかった。
遺族はまた、「私たちの愛するビルギッタは動物が大好きだった。
私たちが恐れていることは、ビルギッタのような優しい心を持つ人に、
こうしたことが起こり得ることだ」と話している。

 

 

よくドラマなどで
「段ボールに入った子犬を家に連れて帰ってくる」
というシーンを見たことがある方は多いのではないでしょうか?

細かなところは違うかもしれませんが、状況的には同じなのではないかな~と私は感じました。

そのシーンに疑問を持たず、当たり前に受け入れていたのは
日本国内で、人は1956年(昭和31年)、動物では1957年(昭和32年)以降を最後に
狂犬病の発生がないということが背景にあるからだと思います。

約60年以上日本での発生はありませんが、世界中では少なくとも毎年5万9000人が狂犬病で亡くなっています。

 

 

話が少しそれてしまいましたが、
一歩国外へ出たら狂犬病感染の可能性があるということを忘れないでください!

青の国以外は、狂犬病が発生している国になります。

ちなみに、狂犬病という名前の感染症ですが、
すべての哺乳類に感染し、感染経路は犬だけではありません。
狂犬病にかかった動物に咬まれた部位から、唾液に含まれるウイルスが侵入して感染し、
人も動物も発症するとほぼ100%死に至る人獣共通感染症です。

 

亡くなった女性も楽しく旅行へ出かけて行ったのに…
と思うとかわいそうでなりません。

遺族の方がおっしゃっていたように、同じようなことが起こる可能性は十分にあります。
なので、長くなりましたがみなさんにお伝えしたかったのです!!!