マダニが媒介して人に感染する怖い病気があります。

マダニは1年中生息していますが、暖かくなると行動が活発してきます。
そして、飼い主さんが「ペットの顔や身体になにかでき物ができた、何かついている。」
と言って、来院されることがたびたびあります。

 

 

もしマダニが着いたら、自分で無理して採らないで動物病院へ来院してください。
ダニの顎が皮膚の中に残るといつまでも腫れてしまうことがあります。

そして、マダニが媒介して人に感染する怖い病気もあります。

 

日本紅斑熱
ダニに刺されてから、日本紅斑熱は2~8日後に、高熱、発疹、刺し口(ダニに刺された部分は赤く腫れ、中心部がかさぶたになる)が特徴的な症状です。紅斑は高熱とともに四肢や体幹部に拡がっていきます。紅斑は痒くなったり、痛くなったりすることはありません。治療が遅れれば重症化や死亡する場合もあります。
当院近くの西海岸公園でも発生報告があります。

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
ダニに刺されてから6日~2週間程度で、原因不明の発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が中心です。時に頭痛、筋肉痛、神経症状(意識障害、けいれん、昏睡)、リンパ節腫脹、呼吸器症状(咳など)、出血症状(紫斑、下血)など様々な症状を引き起こします。重症化し、死亡することもあります。
このウイルスを持ったマダニが、新潟県内でもみつかっています。

近年、九州など暑い地域でみられた感染症が、東日本でも報告されるようになってきました。

山や草むらでの野外活動の際は、マダニに注意しましょう!!
山菜採り、キャンプ、ハイキング、登山、ゴルフ、農作業など
もし人が刺された場合は、皮膚科などを受診しましょう。

そして、ペットのマダニ対策をきちんと行ないましょう。