高齢猫がかかりやすい病気(2)甲状腺機能亢進症
②【甲状腺機能亢進症】
みなさん、甲状腺は何をしているところか知っていますか?
【甲状腺の働き】
頚部に甲状腺という組織があり、代謝・体温・血圧・心拍数・消化器機能など、
大切な身体機能を調節する甲状腺ホルモンを産生しています。
【甲状腺機能亢進症】とは、
甲状腺が肥大し、過剰な甲状腺ホルモンを産生・放出されてしまう病気です。
甲状腺ホルモンが増えると、
□ 異常な食欲
□ たくさん食べるのに痩せる
□ 落ち着きがなく動き回る(攻撃的な性格になることも)
□ 夜鳴き
□ 水をたくさん飲み、多尿になる
□ 皮膚や被毛の状態が悪くなる
□ 下痢や嘔吐
病態が進行してくると、今度は逆に食欲や活動性が低下してきます。
そして、心臓をはじめ、様々な臓器に影響を及ぼし、死に至ることがあります。
【どんな検査をするのか?】
血液検査でホルモン値をチェックします。
※日本における猫の甲状腺機能亢進症有病率
7~10歳 5.5%
13歳以上 18.5% という報告があります
上記の症状などがみられたら、早めに検査をしましょう。
また、7歳以上の猫の健康診断には、甲状腺ホルモンの測定もおすすめします。
ちなみに、人のバセドウ病とは病態が違います。また、犬では、甲状腺機能低下症が多いと言われています。
ちょと前より食欲があって元気そう、という時は、こんな病気もあるので、ご注意を!